年金のお話
 

妻は65歳以降の年金を繰り下げするとお得?

 人生100年時代を迎え働き方の見直しが進む中、年金受給開始年齢を選択できる仕組みの検討が2020年を目途に進んでいます。

 公的年金は、原則60歳から70歳の間で自由に選択できます。65歳より早く受給開始を繰り上げ、65歳より後に受給開始を繰り下げ(66歳以降に選択)といいます。

 年金月額は、繰り上げると最大30%減、繰り下げる最大42%増になり、長寿時代には妻の年金を繰り下げるとお得の話題が盛況となる訳です。

 但し、繰り下げの利用率は以下のとおり約1%とごくわずか。

各年度末時点で70歳の受給権者の繰り下へ受給状況
  2012年度 2014年度 2016年度
厚生年金 1.0% 0.8% 1.0%
国民年金のみ受給者 1.5% 1.3% 1.4%

             厚生労働省 年金局


 老齢厚生年金を繰り下げる場合、繰り下げ期間中の加給年金額は支給されません。老齢基礎年金を繰り下げる場合、繰り下げ期間中の振替加算は支給されません。

 加給年金額と振替加算に増額率の加算はありません。それでも、女性は長生きり人が多いので、繰り下げて老齢基礎年金額を増やすとお得の意味です。

 しかし、上記は長生き前提のお話。病気や事故で死亡もあります。経験上、妻の年金がなくても生活が成り立つ世帯はかなりゆとりがある家計です。何より、年金は元気なときに自分で自由に使えてこそ意味がある考え方もあります。

 受給開始年齢の改正後は70歳が75歳になって、繰り下げ受給率がどう変化するのか今後に注目です。



公的年金は高齢者にとりお宝資産 〜高齢者世帯の収入の66.3%が公的年金


 公的年金の未来が見えないとは言え、年金は高齢者にとりお宝資産であることは間違いありません。統計によれば、高齢者世帯の所得の318.6万円の66.3%を年金が占め、50.2%が公的年金・恩給収入で生活しています(国民生活基礎調査平成29年)。

高齢者世帯平均所得金額
総所得 稼働所得 公的年金・
恩給
財産所得 社会保障
給付金
仕送り・
個人年金他
318.6万円 70.9万円 211.2万円 16.8万円 2.5万円 17.2万円

高齢者とは、

公的年金・恩給の総所得に占める割合
100%世帯 80〜100%世帯 60〜100%世帯 40〜60%世帯 20〜40%世帯 20%未満世帯
52.2% 13.6% 13.5% 10.8% 6.2% 3.8%


 高齢者世帯の約半分の人の所得が公的年金等のみ、高齢期の家計は年金が大切な役割を果たしているのが見えてきます。ときどき「年金だけで暮らせない」という高齢者の声を聞きますが、年金だけで生活している人が52.2%の意味ではありません。不足分は蓄えたお金から取り崩すなどして賄っている人もいます。

 年金が金融機関の口座に入金される日は、何となく私もワクワクしてきます。偶数月の15日に前2ヵ月分の入金される年金額と、他口座から引き出した分を合計し、1月分ずつ使用別に分けて封筒に入れるのが私の役目です。

 夫婦の趣味のお金、食費などの生活費は別サイフに入れて管理しています。
慣れてしまえば面倒ではなく、逆に2ヵ月単位でメリハリをつけて計画できるのが楽しみです。

 年金をもらえる年齢になったとき、「年金を受給できる嬉しさの一方で寂しさ」を感じましたが、今では黙っていても入金される「年金の有り難さ」を感じます。その年齢になって分かることってあるのですね・・・



2019.1.1





Copyright 2005-2019 cyottoiwasete.jp. All rights reserved.

◆掲載している文章・写真等、すべてのコンテンツの無断使用を禁じます。◆