年金のお話
 

老齢年金受給資格25年〜10年に     〜 巷に溢れている情報に気づこう

  仕事上必要なので「年金受給資格10年に短縮」のセミナーを複数受講して分かったことは、今回の改正は稀にみる「大改正」と言うことです。

  過去の年金改正も複雑に絡み、かつ対象者の多くは高齢者、相談を受ける側として、ますます確かな年金知識の理解とポイントを絞った聞き取り能力の必要性に気づかされました。

  一方、市役所や病院、公的機関等に置かれている周知用のパンフレットが意外とさばけておらず残念です。

  改正の本来の目的は「無年金者救済」ですが、年金への不信感から10年加入が1人歩きすると将来の長寿化に対応できなくなります。今回の改正が逆に公的年金は10年加入すればいいと受け止める人を増やしそうで個人的に心配です。

  当然に加入期間が短ければ年金額も低額で、老後生活のベースを支える金額としては不十分です。国民年金は20歳から60歳未満の40年加入で満額779,300円、25年、10年なら加入期間に按分した年金額です。

加入期間別の国民年金額   平成29年度
加入期間 40年(満額) 25年 10年
年金額 779,300円 487,063円 194,825円

  ※ 昭和16年4月2日以降生まれ

  周知用のパンフレットには、年金額を少しでも増やしたい人のために、60歳から保険料を納付(任意加入)や、過去5年以内の保険料の後納制度(平成27年10月から30年9月までの3年間に限)などについても掲載されています。

  いつも通る街には、ちょっと心して歩けば役にたつ情報が一杯なのですね。

 

女性の厚生年金額は、男性の約6割

  女性の年金額は男性に比べ低いことはご存じの人も多いでしょう。ちなみに厚生年金(第1号被保険者)の65歳以上の平均(平成28年3月末現在)は、男性で17万8,928円、女性は10万9,180円、女性は男性の約6割。
  男性は年々下がっていますが、女性は前年度より増えており、少しずつですが男女差は縮まっています。

老齢年金受給権者の平均年金額の推移
  男性 女性 男女差
平成25年度 183,155円 109,314円 73,841円
平成26年度 179,578円 108,384円 71,194円
平成27年度 178,925円 109,180円 69,745円

※ 基礎年金含 厚生年金保険・国民年金事業の概況()


  公的年金の加入者がじわじわと減少している現在、厚生年金被保険者(第1号〜第4号)のみ増えています。働く女性が増えれば厚生年金(第1号被保険者)の女性の年金額も男性に近づく日も近くなりそうですね。

  ちなみに、国民年金の第3号被保険者は減少傾向ですが、男性は11万人と変わらず、女性の人数は減少傾向で、全体に対する割合は98%超を占めています。

第3号被保険者数の推移
  総数 男性 女性
平成25年度 945万人 11万人(1.16%) 934万人(98.8%)
平成26年度 932万人 11万人(1.18%) 921万人(98.8%)
平成27年度 915万人 11万人(1.20%) 904万人(98.9%)

厚生年金保険・国民年金事業の概況


  時代も変わり、今では国が一億総活躍の国策で働く環境を後押ししてくれています。メッセージの受け止め方は人それぞれですが、働く、働かない選択肢の主導権は女性が持てる時代に少しずつなってきた気もします。

  いろんな暮らし方があっていいと思います。ただ、最初から閉ざされて働けないと自分で選んで働かないでは違います。要は、自分らしい心地良さを持てるかどうかでしょう。

 

2017.5.1





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