年金のお話
 

今年の目標 〜難しい年金をわかりやすく伝える

  これまで年金相談や年金セミナーを数えきれないほど実施して改めて感じるのが年金制度の複雑さ。併せて、こんなこと誰もが知っている前提で話を進め、意外と正しく理解されてないことが受講生の質問から分かり戸惑ったこともあります。思い込は禁物ですね。

  例えば、25年と40年の違いが正しく理解されていません。
老齢基礎年金の受給資格は原則25年加入が必要ですが、老齢基礎年金の満額 (78.01万円・平成28年度価格) 受給には、20歳から60歳になるまで40年の加入が必要です(昭和36年4月2日以降生)。

  平成29年8月から老齢基礎年金の受給資格が10年に短縮されます(次ページ)。ますます、導入に丁寧な説明が求められそうです。

  複雑なのが国民年金の第2号被保険者の認識です。厚生年金に加入している人(国民年金の第2号被保険者)に扶養されている配偶者(主に妻)は、国民年金の第3号被保険者(20歳以上60歳未満)です。

  但し、厚生年金に加入している夫が必ず国民年金の第2号被保険者になる訳ではありません。年金の受給資格期間を満たした夫が第2号被保険者になるのは65歳になるまでです。

  従って、厚生年金の被保険者として働く夫が65歳時、60歳未満の専業主婦の妻は国民年金の第1号被保険者になる手続きをし、60歳になるまで国民年金の保険料を納付します。

  60歳または65歳以降働く人も増えており、こうした説明も人によっては必要です。目まぐるしく変わる公的年金制度、今年は意識して導入部分をより丁寧にお話しすることに挑戦してみようと思います。

  難しいことを何度も繰り返すより、基礎的なことに時間をかけたときの方が学習の理解度と進度も進んだ昔を思いだしました。


 

年金の受給資格が10年に  〜 平成28年8月施行(9月分から受給)

  消費税10%に引上げの実施に伴い施行が予定されていた「老齢基礎年金の受給資格期間が25年から10年に短縮」の法案が紆余曲折のもと成立(平成28年11月16日)し、平成29年8月1日に施行されます。

  既に65歳以上の人で保険料納付済期間等が10年以上ある人が対象で、平成29年10月(9月分)から支給されます。以後偶数月に前2月分ずつ支給されます。
新たに約64万人が年金を受給できるようになるそうです。

  これまでは、年金の受給資格期間は25年でしたが、今後は10年に短縮。期間が短ければ当然年金額も少なくなりますが、今まで0円だったのが期間に按分して受給できるため当事者にとり嬉しい改正です。対象者に29年2月末から順次「年金請求書」が年金事務所から送付されます。

 10年 = 保険料納付済期間 + カラ期間※1 + 免除期間※2 (猶予期間含※3)
※1  サラリーマン等の配偶者で国民年年金に任意加入していなかった期間等
※2  全額免除・3/4免除・1/2免除・1/41免除 
      (受給資格期間に反映されるが、年金額は免除の内容で異なる)
※3 学生納付特例期間、若年者納付猶予期間
      (受給資格期間に反映されるが年金額は0)

  なお、今回の10年に短縮は老齢年金のみ、遺族・障害年金の受給要件はこれまでと同じです。
    < 問い合わせ先 0570-05-1165 >


2017.1.1






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