年金のお話
 

改めて介護離職のリスク

  国は働き盛りの人が親などの介護のために離職するのを防止するための対策に本腰を入れ始めました。増え続ける高齢者に伴い認知症になる人の増加も予想されており、このままではせっかく育てた人材を失う危機感を感じているのでしょう。

  要介護(要支援)の認定者数は、平成27年4月現在608万人、平成12年4月の218万人からの15年間で約2.79倍に増加しています(厚生労働省H28.8)

  一方、少子化で子どもの負担は増えるばかりです。寿命が伸びた分、介護期間は長くなる傾向です。ますます子世代が一人で頑張れる範囲を超えるのは誰がみても明らかです。

だからこそ、会社、地域、家族などで協力しあう必要の認識を一人一人持つ時代になったということでしょう。

  過去相談でも、退職前に相談して欲しかったということが多々ありました。皆さん、一人一人は親孝行で立派な方です。
ただ、切羽つまったとき今のことにしか目がいかず、他の人に相談することすらしていませんでした。

  早期退職すれば、将来の年金が少なくなること、どれほど減少するかも知らず、安易に退職した人が少なからずいたからです。
  何より、退職すると収入がなし、またはバイト収入などで就労収入が大幅に減少します。だからこそ、発想の転換も必要です。話合い、将来をイメージし、費用を含めた以下の準備が早くから必要でしょう。

  • 笑顔も準備あればこそ 介護生活になると付き合う層が限られ世界が狭くなる
  • 介護は特殊なことと考えず、専門家、会社、友人などに相談
  • 仕事OR介護でなく、仕事と介護の両立の選択肢の認識を持つ
  • 介護の費用(コスト)の負担など、親と子どもで話しあう・・

 

予定外の収入減   〜 厚生年金基金解散  

  少子高齢化で公的年金の財政悪化、将来的な年金額の伸びは期待できないことはよく知られています。また市場の不安定から厚生年金基金(以下基金)の解散のニュースを耳にすることも増えました。

  しかし、厚生年金基金の解散が自分にどう影響するのか自覚している人は少ない様で、実際に基金から手紙を受け取ってびっくりの人もいます。中には、届いた書類持参で説明を求める人もいます。確かに、厚生年金基金のしくみは難しいですね。

  Aさんの例でお話しします。

  基金の解散でAさんの年金総額(年)は、9万円弱減りました。今後残余財産を精算後少しは入金があるとのことですが、もともと運用が悪くて解散したのであまり期待できないとは会社側の説明です。

  年金しか収入がないAさんにとり、年9万円弱(月0.7万円強)の減少は大変な額です。多くの高齢者は金額が少し減少してもその理由を確かめにきます。ましてや9万円は大金です。高齢者にとり解散は予定外の厳しい現実です。

  仮に、Aさんがギリギリの予算で生活費を賄っていたら家計は破綻です。幸い、預貯金がそれなりにあったので将来的にも何とかなりそうです。

  公的年金の毎年の少しの増減が話題になっていますが、上記のように収入が大幅に減少の例もあります。今後はあるレベル以上の収入のある人は、介護保険の改正で年金受給開始時には想定していなかった支出増への備えも必要です。

  高齢期の年金・介護・医療・税金制度の変化が激しい現在は、就労収入がない高齢者を豊かに過ごすには、ゆとりをもったマネープランの準備が必要・・・

  いろんな事例から悟った私の実感です。


2016.9.1






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