年金のお話
 

無年金者約42万人、うち約17万人が年金を受給可能に 〜老齢基礎年金の受給資格期間25年から10年に

  現在、税と社会保障の一体改革が着々と進められています。その1つが平成29年4月に予定されていた消費税率が10%になった場合、老齢基礎年金の受給資格期間が10年に短縮される予定でした。

  しかし、昨今の経済環境の悪化で、消費税率を10%にする時期が平成31年10月に延期されました。しかし、安倍首相は、「老齢基礎年金の受給資格期間を10年に短縮」については、当初の予定どおり平成29年4月に向けて準備をする意向とのことです。

  では、どれくらい無年金者が存在するのでしょう。社会保険庁公表の資料(平成19年12月)によれば、無年金見込み者+無年金者の合計は、最大118万人

  今後納付できる70歳までの期間を
納付しても25年未満
現時点で
25年未満の者
60歳未満 45万人 118万人
60歳〜64歳 31万人 65万人
65歳以上 42万人 5万人

※ 社会保険庁公表資料より(平成19年12月12日)
  上記年齢は、平成19年4月1日現在
合算対象期間や統計時社会保険庁で把握できていない共済組合期間などは含まれておらず、既に死亡した人を含んでいる可能性あり

65歳以上の無年金者約42万人の納付済期間の分布
納付済期間 10年未満 10年以上
15年未満
15年以上
20年未満
20年以上
25年未満
割合 59% 19% 15% 6% 100%

  65歳以上のうち、今後保険料を納付しても年金を受給できない人は最大42万人。うち保険料納付済期間10年以上が約17万人。ざっくり無年金者42万人のうち約17万人が、改正後年金を受け取れるイメージ。財源が心配ですが、家計に比べ国の予算は柔軟性があるのですね!  




第3号被保険者が年々減少

  統計によれば公的年金加入者の内訳に変化がでています。つまり、下表からも分かるように、被用者年金(厚生年金・共済年金)加入者は増えていますが、国民年金の第1号被保険者(以下第1号)と第3号被保険者(以下第3号)は年々減少しています。


公的年金加入者の推移(年度末現在)       :万人加入者等
加入者等 平成22 平成23 平成24 平成25 平成26
第3号被保険者 1,005 978 960 945 932
被用者年金 (厚年・共済 ) 3,883 3,892 3,912 3,966 4,040
第1号被保険者 1,938 1,904 1,864 1,805 1,742
厚生年金・国民年金事業の概況平成26年度


  平成28年10月から、短時間労働者の厚生年金適用拡大が施行されます。従業員501人以上の企業で、週20時間以上働くなど一定の要件を満たした人も厚生年金の加入対象者となります。

  現在、会社員などに扶養されている第3号が対象者となると国民年金の第2号に、第1号の人が対象になると第2号になります。

  つまり、改正後、ますます被用者年金の対象者が増え、国民年金の第1号と第3号が減る可能性があると言うことですね。

  第3号制度は基礎年金制度が始まった昭和61年4月にスタートしました。雇用環境も変わり専業主婦世帯も減り、国の年金財政も厳しくなった今、じわじわと年金制度も変わらざるを得ないのかも知れません。

  厚生年金適用(健康保険も加入)により、自身で保険料を支払っていなかった第3号の負担は増えることが話題になりがちですが、このまま行けば第3号がいつまで続くのかも気になりますね。

  制度の改正が自分や配偶者にとり、今と将来にどう関係してくるのか、これを機に立ち止まって考えてみてもいいかもしれませんね。



2016.8.1






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