年金のお話
 

子を思う親の愛にも限界           ~ 親の高齢化  

 正規で働いていた人が止むを得ない事情で仕事をやめた、学校卒業後就職先で社会保険に入らず働いていたなどの事情で、若い世代が公的年金に加入していないケースが増えています。

 公的年金の大切さと有り難さを知る親がみかねて子の国民年金を支払っているケースの相談も増えています。但し、国民年金の保険料は月額約1.5万円、年額18万円超とかなりな負担です。

 <国民年金の保険料の推移>
平成26年度 平成27年度 平成28年度
15,250円 15,590円 16,260円

 それでも、親が働いている間や元気なうちは何とか払い続けられます。しかし、親の状況も変化します。退職して年金生活者に、病気に、高齢になるなどで資金不足や自分たちの生活に追われ子の面倒まで気が回らなくなる例が増えています。結果、子の直近の未納期間が増え続けます。

 一方、親の心配をよそに、子はずっと自分で国民年金の手続きに関与せず保険料も払っていないので公的年金に無関心です。毎年届く「ねんきん定期便」の確認すらしません。

 学生なら「学生納付特例制度」、保険料の納付が困難なときは「免除制度」、30歳未満なら「若年者納付猶予制度」があります。所得要件の内容はそれぞれ異なります。ぜひ年金に興味を持ってください。困ったときこそ、市役所や年金事務所などに相談してくだされば、解決策もみつかるでしょう。

 免除制度などの所得判断基準
  学生納付特例制度 免除制度 若年者納付猶予制度
前年の所得要件
判断基準
本人118万円以下
扶養親族1人につき38万円加算
本人・配偶者・世帯主の所得で判断 本人及び配偶者の
所得で判断




母親が亡くなってから生活が苦しくなった・・

 「公的年金は老後生活のベースを支えるお金」とよく言われますが、最近は少しニュアンスが違い、世帯の収入の大半を親の年金が占め、一家の生活そのものを支えているケースも有るようです。

 その女性(60代)の言い分は、「母が亡くなってから生活が苦しくなった」とのこと。高齢の母の年金で暮らしていたのにというため息混じりの訴えが、妙に心に響きますが、若干の違和感もあります。

 もちろん公的年金ですから、現役世代の収入に比べ多いとは言えない金額ですが、それでも女性の家族にとりかけがえのない収入源だったようです。

 一方で私の違和感の内容は、そもそも高齢の母の年金は本人の生活に使われるものという認識です。ましてや、子の生活の面倒までみることは想定していません。

 とは言いながら、今の世の中、離婚・病気・失業など諸事情から自立した暮らし方をしている人が減少しているのも確かです。

 長い貧困生活が女性の性格まで変えてしまったのか会話も攻撃的です。高齢期の入り口の年金相談でいろんな人にお会いする度いつも感じるのは、いつからこんなに高齢期の経済格差が広がってしまったのかということです。


2015.4.1






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