年金のお話
 

確定拠出年金の見直し案    ~ 第3号被保険者も加入可能に?

 確定拠出年金は日本版401Kとも言われ、毎月の掛け金を元に、加入者の従業員などが金融商品を選び運用し、将来受け取る年金は加入者の運用成績で決まる「自己責任」で行う年金です。

 確定拠出年金には「企業型」と「個人型」があり、現在、公務員や国民年金の第3号被保険者は加入できません。

 報道によれば、「個人型」の対象者を公務員と第3号被保険者(以下第3号)などにも広げ (2014.1014 社会保障審議会・企業年金部会)、2016年度にも施行予定とのことです。

 公務員は、2015年10月に共済年金が厚生年金に一元化で職域部分の廃止が決まっており、個人型への加入は理解できます。

 但し、第3号は、国民年金の第2号被保険者(厚生年金などに加入している被用者)に扶養されている60歳未満の配偶者ですが、自身では国民年金の保険料を納付していません。

 そもそも第3号は、収入が少ない、または収入がないから保険料を自身で納付は困難と、厚生年金などの加入者全体で第3号分を按分して拠出しています。その第3号が確定拠出年金の加入者となり、以下のような恩恵を受けられるとしたら疑問がでそうです(詳細は未定・今後情報確認要)

 確定拠出年金加入のメリットの1つは税制です。掛け金は全額所得控除となり、運用時の利益に対する課税なし(2016年度迄凍結)、受け取り時の年金は雑所得として公的年金等控除の対象、一時金は退職所得課税の対象です。

 年金財政の厳しさから老後資金不足を補う対策の1つと思われますが、その前に第3号の存在そのものにもう少し議論が必要かも知れませんね。





嬉しいような、嬉しくないような平均余命の伸び    ~ 長生きだから年金が減る・・・

 我が国は世界でも稀な長寿国です。それは平和で暮らしやすい国の証と言えますが、高齢社会の先進国としての悩みは尽きません。
 公的年金に絞っても、平均余命の伸びと少子化は待ったなしで私たちの暮らしに影響します。厚生労働省は、公的年金制度の維持(年金額を抑える)を目的とするマクロ経済スライドを2015年から実施しそうです。

 基礎年金創設時1986年    現在・2012年 (2013年)   2060年・中位(人口推移の仮定)
<65歳平均余命>
男  15.52年 男 18.89年 (19.08年) 男  22.33年
女  18.94年 女 23.82年 (23.97年) 女  27.72年

<平均寿命>
男 75.23年 男 79.94年 (80.21年) 男  84.19年
女 80.93年 女 86.41年 (86.61年) 女  90.93年
厚生労働省年金局 資料参考

 但し、法律が成立した平成16年時、マクロ経済スライドが施行されても、年金額は減らさないしくみでしたので、これまで実施されませんでした。今回、将来物価上昇率が低いときも年金額が抑えられる法律★も決めます。

 将来的にデフレになったとき年金額を抑えられるように、消費税率が上がった今のうちに対策をしておこうと言うわけです。年金財政を考えれば止むを得ません。

★ マクロ経済スライドの例
 物価上昇率(仮定) 0.5%の場合  
 調整率(仮定) 1.2% (少子化や平均余命の伸びより一定の割合だけ年金の伸びを
            抑える割合)

 2015年度は年金や介護・医療など社会保険の環境が大きく変わります。高齢期の家計経済も例外でなく、メリハリをつけた管理がますます必要になりそうです。


2014.11.1






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