年金のお話
 



 自分自身の年金記録や受給見込額を確認することで、老後の経済設計について考えてもらう目的で、
11月30日 (いい未来) が「年金の日」と決まりました(厚生労働省・2014.7.7 決定)。

 日本年金機構では、これまでも毎年11月を年金月間として年金の周知・広報を実施していましたが、新たに年金の日を決めて年金制度の普及などを進める方針だそうです。「年金の日」の広報・イベントなどについては8月初旬に公表予定とのです。

 年1回届く「ねんきん定期便」のデータを、年金の日に改めて確認してもらい自分の生活設計の参考にしてもらおうと言う趣旨です。

 確かに、日本年金機構から届く書類をじっくり見て理解している人がどれくらいいるか疑問です。パンフレットや文書から年金の内容を理解できる人は稀です。私も皆さんからの質問を受けて納得された後、一様にお聞きするのは「年金って本当に難しいね!」の一言。

 データを届けるだけでなく、データを元に対面で気軽に質問・お応えできるセミナーなどを、専門家が開催できる場がもっとあるといいと思います。

 私も行政や企業などの依頼で年金セミナーなど実施しています。ただ、残念なことに、勤め先で退職時に備えたライフプランセミナーなどを受講できない人たちへの啓蒙ができていないことです。制度のこと一番知って欲しい自営業者、中小企業に勤める人たちに伝える環境が整っていません。

 もっと早く相談していただけたらと思う事例に触れるたび、専門家としての無力を感じています。せめて、「年金の日」の広報で年金の大切さに目覚めてくれる人が増えることを祈ります。



女性の年金 ~  世代で異なる遺族厚生年金額 

 女性が年金に関し興味がある1番目は「私の年金、いつからいくら?」、2番目は会社員などの夫が亡くなったとき受給できる「遺族厚生年金」です。但し、この遺族厚生年金額が世代で異なることに気づいている人は稀です。

 多くの女性は、夫の遺族厚生年金を過大評価しています。かつ、妻の生年月日で異なる加算額の差に気づいていません。

 現在遺族厚生年金を受給している80歳の妻と、現在58歳の妻が65歳以降に夫が死亡した場合受給できる年金額を比べてみましょう。共に、夫の厚生年金加入は37年、遺族厚生年金額は90万円、妻の国民年金は共に30年加入とする。

     < 世代で異なる遺族厚生年金の比較 > 平成26年度価格
現在80歳の妻・総受給額   現在58歳の妻・65歳以降の総受給額
年2,239,900円
月≒18.67 万円
392,400円 加算 0※3 年1,524,100 円
月≒12.70 万円
900,000 円 遺族厚生
年金
900,000
175,000 円 振替加算 44,500※2
772,500 円 老齢基礎
年金
579,600※1

※1 国民年金加入月数が同じでも、国民年金に加入できた月数が年齢で異なり金額
   が異なる。
※2 振替加算額は年齢が高いほど金額が多い。
                  (昭和41年4月2日生まれ以降に加算なし)
※3 加算(経過的寡婦加算)額は、年齢が高いほど金額が多い。
                  (昭和31年4月2日生まれ以降に加算なし)

 事例は、夫が標準的な働き方をした場合で設定。もちろん人により夫の遺族厚生年金の多寡はあります。それにしても妻の生年月日で受給総額に大きな差があることが分かりますね。特に※3の加算額の差が痛手です。

 上記は会社員などの妻の例です。国民年金のみ加入した夫が老齢基礎年金受給後死亡した場合、妻に遺族年金はありません。誰の妻だったかで老後の収入も大きく変わります。まさに私の場合を意識したマネープランと備えの大切さが分かりますね。



2014.8.1






Copyright 2005-2014 cyottoiwasete.jp. All rights reserved.

◆掲載している文章・写真等、すべてのコンテンツの無断使用を禁じます。◆