終の住まい
 

高齢期の住まい

 高齢期の住まいの内情は外からは伺いしれない事情がある様です。介護者が利用者から暴力を受けた、セクハラを受けたなどの情報もでています。
 
 先日、施設の定期訪問時に知り合った70代の女性職員とお話しする機会がありました。

 女性は、夜勤のみ勤めていたが、あまりの入居者の男性の暴力のひどさに退職したと伺いました。

 私は昼間に支援者を訪問しており、大きな声でいつも周りに罵声を発する男性などを見かけた程度でしたが、夜は昼間とは異なる顔を見せる人もいるのでしょう。

 70代になっても、働く楽しみと現金収入を求めて働く人も増えていますが、介護の世界は判断能力も低下している利用者も多く厳しい現実です。

 特に介護職についている人は女性が多く、施設以外で密室となる自宅に訪問となると、これからもっと被害数が公になりそうです。

 増える利用者による暴力やセクハラに対応するには、利用者は勿論、家族にも介護保険のしくみを丁寧に伝えていく必要があります。

 私も、施設に訪問するたび、介護の現場の厳しさを肌で感じています。経験ある介護職の人がやめざるを得ない背景をなくすことが求められます。働く人がプライドを持てる職場づくりが大切でしょう。



フロアに歌声が響く施設 〜高齢者は共通の歌を持っている


 11月にA子さんが入所する老人保健施設を訪問したとき、たまたま歌のレクレーションの時間でした。

 フロアのテレビの周りに集まった利用者は、画面の歌詞に併せて楽しげに歌っていました。

 青い山脈、高校3年生、2人は若い、お祭りマンボ、潮来花嫁さん、ああそれなのに・・・
歌好きの私は、ほとんど歌えます。

 次から次に変わる歌詞をみて、いつもはあまり反応のない人も小さな声を出し、マイクを職員から渡された人は歌手気分で時に立って歌っています。

 娯楽が今より少ない80代、90代の人が若い時代は、歌が娯楽に占める割合が大きく、皆が共通の歌を持っているのです。

 我がA子さんは、特に張り切ってひときわ大きな声を出して歌を楽しんでいます。90代にしてはお元気なA子さんですが、こんなに楽しそうな姿を見るのは初めてです。

 昔歌った歌は、認知症の人でも音楽に合わせ自然と歌えるのが不思議。いつもはぼそっと下を向きがちな人も、顔を上げて声を出そうと一生懸命です。

 同じ時代を生きた仲間同士、遠慮なしにひとときを楽しく過ごせる「歌っていいなー」としみじみ感じさせられました。


2018.12.1


back <<  #89 >> next




Copyright 2005-2018 cyottoiwasete.jp. All rights reserved.

◆掲載している文章・写真等、すべてのコンテンツの無断使用を禁じます。◆