終の住まい
 

高齢者もつらい 〜友人は大切だけど・・・


 それは8月の暑い日の昼下がりの電車内、クーラーが効いた席に座りほっと一息ついたとき、一人の女性が発車間際の電車に駆け込んできました。

 私の隣の席に座った女性(以下A子さん)が、目的地のもより駅に止まるか気にしていたので、私が「止まりますよ」とお答えすると、安心したのかこれから訪問する友人のことを話し始めました。

 昨日介護付き有料老人ホームに入居している友人から電話があり「明日施設に来て!」と言われた。友人は耳が遠いので、いつも連絡は一方的に話し、こちらの内容は伝わらないとのこと。

 A子(70代)さんは、午前中はパートで働いており、急に言われても無理と言いたかったのにと困り顔。
やむを得ず今日仕事を済ませてから来たとのこと。

 周りに迷惑をかけていると気づかない友人に振り回されるA子さんの戸惑いと、友人だからこそ駆けつけるA子さんの人の良さが伝わってきます。

 高齢期の友人は宝と言われるけど、支える側の負担とストレスも半端ではないのですね。

 体力・知力の衰えは、自分のことさえ十分にできなくなることだと最近感じます。当然に周りに心配りができるゆとりも減少していくのでしょう。





さすが介護のプロ   〜手際よさにうっとり

 仕事がら様々な介護施設に伺いますが、先日訪問した施設でお会いした若い介護士さんには関心させられました。

 A子(90代後半)は、最近はほとんど体をまっすぐにできずリクライニングの車椅子を使用しています。

 トイレ介助やベッドに移動のとき、体を少し起こさないといけませんが、そのとき体が痛いらしく今まで大変でした。

 介助が長引けばそれだけA子さんが痛がる時間が長くなり、様子をみている私も心配でした。

 ところが新しく入社した介護士さんの手際の良さにはびっくり。A子さんの痛がる時間は大幅に短縮、介護士さんの体力消耗も少ない様でした。

 介護って専門職なら誰がやっとも同じと思っていましたが、本当のプロがすると介助される人の負担が少ないのか実感できました。

 介護職の人は、確かに皆さん頑張っておられます。
しかし、こうした本当の技術を身につけた人ならもっと優遇してもいいのではないでしょうか。

 他の職業と比べ、環境的に技術を見る人が少ないのが介護の現場です。

 長い間、施設を訪問してきましたが、年齢、職歴のみでなく、技術も評価するしくみが欲しいなと初めて思いました。


2017.9.1


back <<  #80 >> next




Copyright 2005-2017 cyottoiwasete.jp. All rights reserved.

◆掲載している文章・写真等、すべてのコンテンツの無断使用を禁じます。◆