終の住まい
 

判断が難しい高齢者施設入所時期

  いつ高齢者施設に入居したらいいのかは、判断に迷うところです。例えば、判断能力が不十分で在宅介護サービスを受けている人が、在宅生活の限界から高齢者施設入居を検討する場合です。

  ケアマネジャーやヘルパーの支援のもと、在宅を続けている場合、本人が外目からお元気そうなので、内部疾患が重い状況を見逃してしまうことも。本人が状況を正しく伝えられず、施設に入居できたとき既に重症の場合もあります。

  最近は単身で、または夫婦のみで暮らす高齢者も多く、自身の状況を正しく把握でき、伝えられる人ばかりではありません。むしろ自身の状況を一番分かっていないのが高齢者かも知れません。

  本人の意思を尊重するのは当然ですが、周りの人の思惑も様々で対応が遅れがちになることも。そんなとき、経験のある専門職の素早い行動がよい結果を生むこともあります。

  何の仕事もそうですが、弱い立場にある介護を受ける側こそ、誰と関わるかで本人の充実度が異なります。認めたくありませんが、それが現実です。

  何が本人にとり一番大切かの本質を的確に読み取る「知恵」を介護する側、支援する人が身につける人間力がますます求められます。

  増え続ける高齢者に対する福祉の課題は、介護職の賃金以外にも山積みです。





人は生きてきたように施設で暮らす?

  誰のことばだったか忘れましたが、ずっと前読んだ本に「人は生きてきたように死ぬ」のことばが、妙に印象に残っています。

  最近、「人は生きてきたように施設で暮らす」と言い換えられると気づきました。例えば、以下のような人もいます。

  • 自室のドアの外側(公共の場)に取っ手をつけ衣類をかける人
  • 夫婦で個室を2つ契約したが1室を使用せず夫婦同室で暮らす(我慢している人がいるかも?)
  • 1人で入居したのに夫のことばかり気にする妻
  • 破壊的大声で怒鳴りステッキで他を威圧する男性
  • 食事マナーが悪い人
  • いつも注文(クレーム)が多い人
  • どんなときも黙って耐えている人
  • 誰ともうまく会話(やりとり)を続けられる人
  • いつもにこにこ笑顔の人・・等

  所詮人は生きてきたようにしか暮らせないのですね。特に高齢期に路線変更は無理です。長寿世界の幸せは、若いときからの生き方で決まりそうです。

  若い時のように戸建て、集合住宅(少なくとも個人の家は隔離されていた)の区別でなく、ほとんど個室+共有部分の枠組みで暮らすので尚更です。

  上記は、一般的な介護付き有料老人ホームを想定しています。気楽に生きてきた私など、「長生きも大変だなー」とため息ばかりです。


2017.3.1

 


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