終の住まい
 

七夕の短冊  ~くりーむパンがたべたい!

 7月初め支援している高齢者を施設に訪問したとき、2か所で頬笑ましい短冊に出会いました。

 介護付有料老人ホームに入居のA男さんが指差す自室に飾ってある七夕の短冊には「くりーむパンがたべたい!」の一言。

 グループホームに入居のB子さんが入居する施設のフロア前に飾られた七夕の短冊には、「おすしとやき肉をはらいっぱいたべたい!」。

 2人の切実な本音です。平仮名とカタカナ、一部漢字で書かれていました。

 自立型でない施設では、特別な行事がない限り決められた食事しか食べられません。自宅のように食べたいものを自由に食べることができないのです。

 B子さんのいる施設のように、外からの食べ物を制限するところもあります。いずれにしても、娯楽が少ない施設だからこそ食事の願いは本当に切実です。

 原則、月1回訪問している私の7月訪問時は、A男さんの好きなアンパンとゼリーを持参。但し、健康面からケアマネとの調整も必要です。次回はA男さんの願いどおり、クリームパンにしてみましよう。 

 何歳になっても、むしろ高齢だからこそ食べ物へのこだわりが強い気持ちが伝わってきます。





地域包括ケアシステム  ~住み慣れた地域で暮らしたいが・・・

 平成27年度から地域包括ケアシステム構築が推進されています。住み慣れた地域で、安心して暮らし続けられるように、医療・介護・介護予防・住まい・生活支援を包括的に支援が目的です。

 少子高齢化に伴い介護保険施設の不足が深刻化など止むを得ない事情もあります。さらに、少子化で医療・介護の職員も減少します。地域で暮らすということは、地域で高齢者の面倒をみる親族の負担増と、収入減が予想されます。

 厚生労働省が描くほどバラ色でもなさそうです。現実的に認知症や重度の要介護度の人の御世話は大変なのです。

 先日も、市役所の市民課の手続きが長引き、女性が「家に寝たきりの親を1人で待たせている。あとどれくらいかかるのか」と担当者に質問したところ、案内人は「あと少しお待ち下さい」と答えるばかり。

 親などを介護する人が一様に言うのは、「手続きなどが必要でも家を空けられない」と言うこと。

 今後は、制度として地域で連携のシステムが進めば、ますます家に縛られる人が増えるのでは大いに不安です。心配しすぎでしょうか。



2015.8.1

 


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