終の住まい
 

高齢者施設の途中退去は精神的に辛い!    〜取り敢えず入居のつけ

  高齢者施設見学を重ねて感じることは、快適な高齢期を過ごせるかどうかは、マネープランをたてるときの創造力にかかっていると言えます。

 例えば、最近は入居一時金も平均で約1,000万円前後、ときに100万円未満〜0円もあり「介護付き有料老人ホームの入居の垣根も低くなりました。

 但し、一時金が安ければ毎月の管理費などは高くなるのが一般的です。入居したら継続的に一定のお金が必要になるのです。

 ところが、いろいろな事情から取り敢えず入居した(親族が入居させた)が、持ち金不足から施設を途中退去せざるを得ない人もボチボチ出はじめています。

 入居時、施設側も本人の資産などは調べないとのこと。だからこそ入居者側が創造力を働かせて今後予想される支出を含めたゆとりのマネープランを作り、「身の丈」にあった施設に入居が必須です。

 しかし、意外と高齢者のマネープランは甘いのが現実です。資金不足で途中退去となり、要介護度が低い場合、次の転居先を見つけるのも容易ではありません。何より、本人のプライドも傷つくでしょう。

 高齢期の施設選びの難しさを、つくづく感じるこの頃です。

 



一生懸命介護したのに損害賠償? 〜在宅介護の限界?

  親の介護を「施設または在宅」どちらでするのがいいのか迷うところですが、先日ショッキングな判決(名古屋地裁2013.8.9)がでたので紹介します(読売新聞2013.8.25)。

 当時91歳(重度の認知症)の父が線路内に入り電車にはねられて死亡し、JR東海は同居していた妻(当時85歳)と別居の長男に損害額720万円の支払を求める判決がでました。

 常に介護が必要な人の見守りを怠った妻の過失、長男も介護サービス利用などの処置をしなかった責任があるというのが判決理由です。

 最期まで父は自宅で住みたいだろうと推察し、長男の妻が単身で父の近くに住み、長男も日曜日はできる限り帰宅して父の面倒をみています。「頑張って親の面倒を見ればみるほど責任が重くなる」と長男側は判決に不服で2013.8.23控訴中です。

 但し、故意であれ過失であれ、他人に損害を与えれば刑事上の責任と民事上の責任を問われます。認知症の人が増え続ける今、今後こうした事例は増えそうです。

 今回の例のように徘徊がひどい場合、最期まで在宅で介護に限界があることも現実です。都立松沢病院院長の「在宅ケアに無理は禁物」ということばが身にしみます。


2013.10.1

 


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