終の住まい
 

新設高齢者施設〜若い職員が増えた

 最近、新設高齢者施設を訪問して気づいたのは若い介護職員が多いことです。

 介護の現場では入浴介助など体力が必要な仕事が多く若者が増えることは歓迎です。しかし、きめ細やかな対応となると若さだけでは、入居者の生活の質に結びつかないことがあるのも現実です。

 たまたま私が目にしたA施設の例でお話ししましょう。その日はたこ焼きを焼いて入居者に試食してもらう企画でした。

 ところが肝心の職員がたこ焼きを実際に焼いたことがなく、鉄板の火の調節もできない状態。テーブルの上の材料は焼きあがらず、無為な時間が過ぎていくばかりです。10人以上いた高齢者はだんだん集中力がなくなっていくのがよく分かりました。

 パンフレットには様々なレクリェーションが記載され施設暮らしも一見楽しそうですが、その実態は施設により様々です。知識の研修はできますが、こうした日々の生活の中で身についていく技量の習得は経験が必要だからです。

 特に認知症の人などが入居する施設では、入居者自身の声が中々施設側に届きません。安くはない費用を払って、期待するサービスが受けられるかどうかは職員の技量次第では、家族からみて納得いかないことでしょう。

 止むを得ず、または夢を持ち期待してなど、入居の理由は様々ですが、高齢者施設に入居する人は増えています。

 介護職員の賃金、離職率など問題はありそうですが、経験豊かな介護職員が長く仕事を続けられる環境づくりが大切だなーとしみじみ思いました。



高齢者施設化の刑務所の深刻な実態!

 現在ある刑務所で仮出所者対象に、出所後の生活に欠かせない年金や医療のしくみと手続きなどのお話しをしています。刑務所内を歩いて気づくのは、高齢者の割合の多さです。

 ただでさえ雇用が厳しい今、出所した高齢者が仕事を探すのは容易でありません。だからでしょうか、再犯を含めた高齢者の検挙数は、平成22年は3年の約6.8倍に増加しています(23年犯罪白書のあらまし・法務省)。

 高齢者は窃盗の割合が高く、特に女子は91.4%が窃盗、81.2%が万引きをしめています。

 一般刑法犯高齢者の検挙数の罪名別男女別構成比

 法務省の統計から、一般社会に戻っても暮らせない高齢者が万引きなどの犯罪を繰り返し、「医療・介護・食事、住居」が整った刑務所に戻るケースも有りそうです。

 高齢受刑者数・入所度別  平成22年
総数/入所度数 1度 2〜5度 6度以上
2,104人 589人 635人 880人


 現役世帯と高齢者との「給付と負担」の公平さが問題になっていますが、受刑者と普通の暮らしをしている高齢者との公平さも問われるところです。


2012.9.1

 

 


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